毎日『せっけんのせ』をせっせと描いている。
ちなみに『せっけんのせ』は「石鹸載せ」ではなく、
「せっけん」の頭文字、ひらながの「せ」である。
以前は『2と3』を描いていた。
「柴田さんの好きなモノは何ですか?」と母親に尋ねたところ、
「“2”と“3”と“せ”が好きよ」とのこと。
そこで「柴田さん、“せ”を描いてみて」とお願いをすると、
「せっけんのせ」と言いながら描き出した。
そんなエピソードを聞いても余計にわからなくなる『せっけんのせ』を、
もう何年も描き続けている。
形はずいぶん変化し、今では何層にも重なり合っている。
そして、『せっけんのせ』は『soap』に。
5月1日(木)から、ニューヨークにある「YOSHII GALLERY」にて、
柴田鋭一、海外での初めての個展「soap」が行われます。
ギャラリーのホームページでも、出展作品8点がご覧になれます。
昨年同じくニューヨークで行われた「outsider art fair 2013」で、
小出由紀子さんのブースにて紹介された柴田さんの作品を、
ギャラリーのオーナーが気に入って購入してくださり、
そして今回の個展へとつながっていきました。
オセロを指で弾いて音を聞いて楽しんでいる。
日々騒がしい工房集の中で、いつもマイペースで平和に生きている。
よく周りからいじられる工房集の人気者。
そんな柴田さんが、柴田さんの作品が注目されます。
…本人の日常は、変わらないのでしょうが、
ニューヨークでの反応、そしてこれから、とても楽しみです。
同時期、5月8日から5月11日まで、
ニューヨークでは「outsider art fair 2014」も開催中。
今年も小出由紀子さんのブースから、齋藤裕一さんの作品が紹介されます。
「soap」
2014年5月1日(木)-6月14日(土)
YOSHII GALLERY
980 Madison Avenue , 3rd floor
New York , NY 10075
Between 76th & 77th Streets
4月29日(火)より、高知にあります「藁工ミュージアム」にて、
工房集・齋藤裕一と、
現代アートの領域でサウンド・アーティストとして活動するmamoruさんによる
二人展がスタートしています。
<以下、「藁工ミュージアム」HPより>
「聴くこと」から新しい世界をひろげてみませんか。
本展は、このような期待をこめて、齋藤裕一とmamoruという二人のアーティストの作品世界へとみなさまを誘います。
川口太陽の家・工房集で創作を行う齋藤裕一は、独特のリズムや流れを漂わせ「文字」を操り返し描き重ねていく作品を特徴としています。サウンド・アーティストのmamoruは、モノや場所に関わり、あるいは想像のなかで生成される「音」を用いて作品を展開しています。本展で出会うニ作家は、なにか新しく私たちのなかに「音楽」がはじまる、そんなきっかけを与えてくれる「詩のこころ」とサウンドのある時空を創り出します。
齋藤裕一の平面作品は、齋藤が日々楽しみにするテレビ番組のタイトルなどのシンプルな文字が無数に操り返されます。齋藤自身のその時々の心持ちのありようがここに筆跡として顕れ、画面がさまざまに躍動するなかで、コトバの意味は解体され音の世界が生まれてくるようです。mamoruは、《日常のための練習曲/etude for everyday life》という作品シリーズにおいて、氷やハンガーといった、身近でありふれたものから生まれ出るとてもささやかな音とその「美しさ」の発見へと私たちを誘い入れ、既存の価値判断の組み替えを図ります。
ニ人のアーティストが密やかに放つ「音楽」は、日常を新たな次元から照らし出し、私たちに新しい感性的発見をもたらすでしょう。
展覧会期間中には、関連イベントとして、
アーティストによるギャラリートークがあります。
齋藤さんは、5月25日(日)、工房集スタッフとともに高知でトークをします。
「齋藤裕一/mamoru 音楽をつかまえて」
日程:2014年4月29日(火)-6月29日(日)
時間:10:00-18:00(入場は30分前まで)
休館:火曜日
料金:一般500円 中高生250円 小学生以下無料
会場:藁工ミュージアム 高知市南金田28 藁工倉庫
アーティストによるギャラリートーク
5月24日(土)14:00-15:00 出演:mamoru
5月25日(日)14:00-15:00 出演:齋藤裕一+小和田直幸(工房集スタッフ)
他、関連企画あります。詳しくは「藁工ミュージアム」HPをご覧ください。