2012年6月22日金曜日

柴田鋭一「せっけん」




7月7日(土)から、
柴田鋭一、初めての個展です。

今回の個展、会場は小出由紀子事務所

小出由紀子さんと言えば、
インディペンデント・キュレーターとして活動され、
日本におけるアール・ブリュット研究の第一人者です

工房集とは、
ニューヨーク・out sider art fair
ウィーン・guggingでの展覧会
など海外での出展につなげていただいたり、
2010年の9月にはニューヨークでの工房集展覧会の企画もしてくださっています。

ホームページ上でも、
3名のメンバーを紹介してくださっています。

実際に工房集に何度も足を運んでくださり、
作品はもちろん、メンバーの活動の様子も、
加えてスタッフとメンバーの話で盛りがったりと、
深いところまで関わっていただいています。

そんな小出さんの事務所で行われる柴田さんの個展。
柴田さんと言えば「せっけんのせ」。
毎日、工房集で「せっけんのせ」をせっせと描いています。
ちなみに「せっけんのせ」は「石鹸乗せ」ではなく、
せっけんの頭文字ひらがなの「せ」です。
それ以前、10数年までは「2」と「3」を描いていました。
「柴田さんの好きな物は何ですか?」と母親に聞いたところ
「“2”と“3”と“せ”が好きよ」とのこと。
そこで「柴田さん、“せ”を描いてみて」とお願いすると、
「せっけんのせ」と言いながら描いたのがそもそもの始まりです。
…というわけのわからない「せっけんのせ」。

柴田さん本人は、
本人にとってはいいのか悪いのかわからないけど、
みんなから愛されるキャラクター、みんなから楽しそうに関わられている。
日々騒がしい工房集の中で、
いつもマイペースで平和に生きています。


柴田鋭一 「せっけん」
2012年7月7日(土)-27日(金)
火曜日-金曜日/12:00-18:00/土日月休
オープニングレセプション:7月7日(土)16:00-18:00

埼玉県川口市にある工房集は障害のある人たちのための創作施設で、
2002年の開設以来、多くの才能が開花している。
古参メンバーのひとり、柴田鋭一(1970年生)は大好きなせっけんを描いている。
傍らに置いたオセロの駒をこつこつ当ててかすかな音を楽しみ、
耳もとで本をぱらぱらめくって空気の震えを味わいながら、
せっけんのなめらかな泡立ちを追体験するかのようにペンを滑らせる。
その線は膨らみ、渦を巻き、粒になって画面を埋めてゆく。
せっけんの多彩で儚い感触が彼を魅了する。



小出由紀子事務所
東京都千代田区鍛冶町1-10-4 丸石ビル301