2012年5月12日土曜日

工房集コンセプトブック








                                                           

<コンセプトブックより>

「違う働き方」をつくり出す方が、より人間的ではないか

ギャラリーは単なる展示室ではなく、社会への通路

頑張ったことに対してほめられるのではなく、やりたいことでほめられる

作品の良し悪しを考えるのではなく、人間の細部の反応に関わっていく

本人やわたしたち側だけがただ単に幸せというのではなく、
それが社会的にも意味があるということ

認められたい、理解されたいという強い想いが、
思いがけない未知の表現や行為になって現われてくる

人が「できない」ことには、本質的な問題が隠れている

作品を大事にすることは、いい作品だからというだけでなく、
作者自身やその想いを大切にすること

「どう見せるか」ではなく「どう見られるか」

福祉の世界では単にアートの楽しげな側面だけではやっていけない
中途半端に、人間と関わってはいけない

障害者の支援にはクリエイティヴィティが必要

                                                           

工房集は、
「工房集コンセプト・ワークブック10」
をつくりました。

工房集の根底にあるもの。
背景。過程。理念。

華やかに見られる表現活動の裏側には、
リアルな福祉の実践の上に成り立っている日常があります。
「集の人はエリート」と少し誤解されて注目されるようになった今だからこそ、
障害者を取り巻く情勢がますます辛い・苦しい状況になっている今だからこそ、
工房集が大切にしている考えを形にしたいと思うに至りました。

このコンセプトブックは、
サクセスストーリーとして発表したいのでは決してなく、
これからのアートや福祉、社会のあり方を考えたい人に
生かしてもらうことができるのではないかと考えています。
枠組みを超え、新しい関係、価値観が生まれるのではないかと考えています。

タイトルは「どんな障害のある人でも 受け入れる」。
こういうタイトルをつける実践とは…。
受け入れるとは…。
障害のある”を抜いたら…。

パラっとめくっていっても、
じっくり読んでも、
読んでから深く考えても、
とても魅力的な本になったと思います。

工房集スタッフとアートディレクターである中津川さん、
それぞれがインタビュー形式で工房集が大切にしている考えを話し、
それをフィルムアート社・津田さんがまとめ、編集したものです。
三宅理子さんのデザインで、
10のコンセプトにまとめました。

作品、展覧会、グッズ、イラスト…、様々な展開。
そしてこのコンセプトブック。
アート?福祉?
工房集つながっています。ブレません。

ぜひ、ご覧になってください。
多くの人に読んでいただきいです。



どんな障害のある人でも
受け入れる
工房集コンセプト・ワークブック10

発行: 川口太陽の家・工房集
執筆: 宮本恵美(工房集)+梅田耕(工房集)
     +中津川浩章(美術家、工房集アートディレクター)
     +津田広志(フィルムアート社)
デザイン: 三宅理子
編集: フィルムアート社

A5 22ページ
1部500円(税込)


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工房集まで。